【20代の保険】貯蓄と掛け捨てどちらを選ぶか。保険と投資のシミュレーション
あなたは生命保険に入っていますか?
保険大国と呼ばれる日本ですから、入っている人って結構多いと思います。あまり必要性のない20代でも加入率約50%だそうです。
私も半年くらい前に友人の勧めもあって、あまりよく考えたり比較もせずに貯蓄型の生命保険に入ってしまいました。
若い人は死亡保障が必要なくとも、「若いうちから加入した方が、30代40代になってから加入するより60歳までの支払い総額が安い」ということでした。
しかし、やっぱり比較してないのはまずいと思って保険の無料相談をしてきました。FPの方が相談に乗ってくれるやつです。
それまで月に15,000円ほど保険料を払っていたので、15,000円満額を保険やその他に当てる(消費しない)として計算しました。キリよく25歳から60歳までの35年間とします。
今までの貯蓄型保険の場合
- 医療保険:掛け捨て
- 死亡・就労不能:貯蓄
貯蓄部分は55歳頃に返戻金が払込み額を上回り、最終的に1〜2割ほど利息はつきますが、ここでは元本そのままを単純に足し算しました。
以下、年数以外の単位は円です。
年数 | 貯蓄部分 | 掛け捨て部分 |
1 | 144,000 | 36,000 |
5 | 720,000 | 180,000 |
10 | 1,440,000 | 360,000 |
15 | 2,160,000 | 540,000 |
20 | 2,880,000 | 720,000 |
25 | 3,600,000 | 900,000 |
30 | 4,320,000 | 1,080,000 |
35 | 5,040,000 | 1,260,000 |
35年後、満期の60歳を迎えると504万円受け取れて、126万円掛け捨てることになります。
払い込んだ額の8割ほど(利息を考えるとほぼ満額)返ってくるので、あまり損はしてないかなという感じ。
毎月15,000円を銀行預金するくらいなら、預金した上でリスクに備えられるので、利率の高めな貯蓄型の保険に加入したほうがいいでしょう。
なお、保険会社の倒産リスク等はここでは考慮しません。
掛捨て保険の場合
同じような保障内容で、掛捨て保険にした場合を考えてみます。
内容によって金額は異なるので、月3,000円、4,000円、5,000円の3パターン考えてみました。 (今と同じような保証内容だとだいたいこのくらいだったため)
年数 | 3,000円 | 4,000円 | 5,000円 |
1 | 36,000 | 48,000 | 60,000 |
5 | 180,000 | 240,000 | 300,000 |
10 | 360,000 | 480,000 | 600,000 |
15 | 540,000 | 720,000 | 900,000 |
20 | 720,000 | 960,000 | 1,200,000 |
25 | 900,000 | 1,200,000 | 1,500,000 |
30 | 1,080,000 | 1,440,000 | 1,800,000 |
35 | 1,260,000 | 1,680,000 | 2,100,000 |
35年で126万円〜210万円を掛け捨てることになります。
結構な大金ですね。
何もなく健康だったらこの金額をドブに捨てたようなものですから、なんとなく損するような気になってしまいます。
私も最初はそんな気がして貯蓄型にしました。
15,000円を保険に当てる金額と決めましたので、差額は自由に使えることになります。
今回はそれを米国株投資に回すシミュレーションです。
差額の12,000円、11,000円、10,000円を毎年追加投資して、年利3%、4%、5%で運用した場合を計算しました。
米国の過去の成長率が6.8%ということを考えると、最低でも3%は期待してもいいかなと思います。
なお、配当による収入は考慮していません。
12,000円(3,000円の保険)
年数 | 年利3% | 年利4% | 年利5% |
1 | 144,000 | 144,000 | 144,000 |
5 | 764,516 | 779,950 | 795,691 |
10 | 1,650,799 | 1,728,879 | 1,811,217 |
15 | 2,678,244 | 2,883,397 | 3,107,313 |
20 | 3,869,334 | 4,288,043 | 4,761,497 |
25 | 5,250,134 | 5,997,011 | 6,872,702 |
30 | 6,850,860 | 8,076,231 | 9,567,194 |
35 | 8,706,540 | 10,605,920 | 13,006,124 |
60歳時点で、870万〜1,300万円になるという結果。
銀行に貯金してたら500万程度にしかなりません。やはり複利の力はすごいですね。
11,000円(4,000円の保険)
年数 | 年利3% | 年利4% | 年利5% |
1 | 132,000 | 132,000 | 132,000 |
5 | 700,806 | 714,955 | 729,383 |
10 | 1,513,232 | 1,584,806 | 1,660,282 |
15 | 2,455,057 | 2,643,114 | 2,848,370 |
20 | 3,546,889 | 3,930,706 | 4,364,706 |
25 | 4,812,623 | 5,497,260 | 6,299,977 |
30 | 6,279,955 | 7,403,212 | 8,769,928 |
35 | 7,980,995 | 9,722,094 | 11,922,281 |
800万〜1,200万円という結果。
先ほどより保険に回す金額が多く、投資金額が少ないのでこのような結果です。
しかしそこまで大きな差ではありませんね。
10,000円(5,000円の保険)
年数 | 年利3% | 年利4% | 年利5% |
1 | 120,000 | 120,000 | 120,000 |
5 | 637,096 | 649,959 | 663,076 |
10 | 1,375,666 | 1,440,733 | 1,509,347 |
15 | 2,231,870 | 2,402,831 | 2,589,428 |
20 | 3,224,445 | 3,573,369 | 3,967,914 |
25 | 4,375,112 | 4,997,509 | 5,727,252 |
30 | 5,709,050 | 6,730,193 | 7,972,662 |
35 | 7,255,450 | 8,838,267 | 10,838,437 |
720万〜1,080万円という結果に。
15,000円をただ貯蓄したときよりは、5,000円の保険に入って残り10,000円を3%で運用したほうが金額は大きくなるんですよ。(15,000×12×35=6,300,000)
また、保険の無料相談でいろいろ比較してみた結果、貯蓄型で15,000円と、掛け捨てで5,000円なら、後者の方が保障内容が良いようです。
生命保険料控除
生命保険料控除についても計算してみます。
毎月の保険料と、所得税・住民税がそれぞれの控除額がこうなります。
- 3,000円:28,000円・23,000円
- 4,000円:32,000円・26,000円
- 5,000円:35,000円・28,000円
- 15,000円:40,000円・28,000円
所得税20%住民税10%の場合、最大でも年間3,000円程度しか変わりませんので、考慮しないことにします。
結論
最低年利の3%でも貯蓄より、掛け捨て+投資のほうが優れている結果となりました。
当然3%以下となってしまう可能性もありますが、35年という長期で考えた場合、3%以上になる可能性のほうが高いのではないでしょうか。
どうしても投資はしたくないという人もいるかと思いますが、そのような場合は掛け捨て保険+銀行預金よりも貯蓄型の保険のほうが良いかと思います。
投資も考える場合は、掛け捨て保険で安く済ませて残りを投資に回す選択が良さそうです。
というわけで、最初に契約した貯蓄型の保険は解約して、4,000円ほどの掛け捨て保険にしました。
1年未満の解約でしたので返戻金など戻ってこず、10万円ちょっと損してしまいましたが、勉強代ということで。
気づくのが遅れるほど多くのお金を無駄にしていたと思うと、できるだけ早く気づけてよかったです。損切りは早い方がいいですね。
これで投資に回せる金額が少し増えました。
今回は保険マンモスという、FP派遣型ではおそらく1番人気のところで相談しました。
ほけんの窓口のような店舗型と違って、自宅かカフェなどで相談します。
これはまあ好みですね。家もしくは家の近くで済んで楽ですが、そういった場所が嫌なら店舗へ。住み分けができているので、ライバルではないそうです。
特定の保険をゴリ押しされるのかと思っていましたが、全然そんなことなく、とっても親身に相談に乗っていただけました。ネットで悪い評判が出るとまずいので、絶対に押し売りはしないそうです。
こういった無料相談は保険会社からお金をもらっているので、こちらから相談料が発生することはありません。相談はだいたい2回に分けることが多いです。(1回目はヒアリング、2回目に具体的な提案)
良さげな保険が見つかった場合でも、別にその人から契約しなくても大丈夫です。(契約してあげると成績が上がるのだと思いますが)
- よく比較検討せずに契約した
- 詳しい人に相談せずに契約した
- 保険料に不満がある
- ライフステージが変わった(就職・結婚・出産など)
こんな人はぜひ保険の無料相談を受けてみてください。
現役のファイナンシャルプランナーから無料で勉強できる素晴らしいサービスだと思います。
「保険は定期的に見直すのが常識」だそうです。知りませんでした(^^;)
保険に対する知識がとっても深まりました!
そもそも保険が必要なのか?についても考えてみました。