数年後「1人暮らしの貯蓄額は平均値800万円、中央値0円」
一人暮らしの貯蓄額の、「平均値」が822万円で、「中央値」が20万円というびっくりするニュースが話題になりました。
ここでいう「貯蓄」とは、預貯金、生命保険、株、債券、投資信託をまとめたものです。正しくは金融資産ですね。
「不動産や貴金属、日常の出し入れ・引き落としに備える部分は除く」とあります。
以下、引用は金融中央広報委員会の資料からです。
いろいろ気になったところを抜粋してみました。
金融資産の中央値がもうすぐゼロに
金融資産の保有額は、平均値は 822 万円と前回(773 万円)比増加した。また、中央値は、20 万円(前回 20 万円)となった。
平均値と中央値の違いについては、このように解説されています。
要するに、一部お金持ちがいるけど、全体的に貯蓄が少ない人が多いということですね。
0が圧倒的多数です。
金融資産ゼロ世帯が48.1%
この図は「金融資産を持っていない」人の割合です。
2016年は48.1%が金融資産のゼロ。ゆるやかに右肩上がりで、もうすぐ50%ですね。
50%になるとどうなるかというと、中央値がゼロになってしまいます。
このペースで増えていくと、いずれ「平均値〇〇万円、中央値0円」となってしまいますね…
借金の理由がすごい
借入の目的については、「日常の生活資金」が 32.7%(前回 32.9%)と最も高く、次いで、「旅行、レジャーの資金」が 17.8%、「耐久消費財の購入資金」が 16.3%と前回(各14.0%、15.3%)比上昇した。
3番目の「耐久消費財」は車とかなのでまあいいとして、上位2つは非常にまずいでしょう。
借金理由の1位が「生活のため」って…
借入金のある世帯が全体の16.4%ですから、全体の5%強が生活のために借金していることになります。
2位も個人的にびっくりです。遊ぶために借金してるってことですよね。
考えられないんですけど、こういう人が全体の3%もいるんですね…
若い人が多いのかな。
全く投資する気のない人が6割
気になったのはここです。
元本割れを起こす可能性があるが、収益性の高いと見込まれる金融商品の保有については、「そうした商品を保有しようとは全く思わない」が 64.9%と最も高く前回(63.8%)比上昇した。
ここでいう金融商品とは、高利回りをうたう怪しいものではなく、普通の株式や投資信託を指していると思われます。
全く投資をしようとしない人が6割越え。
金融商品の選択の際に最も重視していることは、「元本が保証されているから」が 26.6%(前回 26.1%)と最も高く、次いで「利回りが良いから」が 18.3%となったが前回(20.7%)比低下した。「将来の値上がりが期待できるから」は 14.6%(前回 13.8%)となった。
またこの結果もそれを物語っていますね。めっちゃ保守的。
NISAとか積立NISAとかで個人の投資を推進しようとしていますが、こういう意識の人が大多数となると、なかなかうまくはいかないでしょうね。
一方で、金融資産保有世帯の資産は年々増加傾向に。
一概には言えませんが、リスクをとって資産を運用した人はそれなりのリターンを得ているということだと思います。
リスクをとれば必ずリターンが得られるわけではありませんが、そういう意識のある人のほうが有利ということではないでしょうか。
ノーリスクはノーリターンですから。
問題点も
年間収入別の金融資産がないと回答した人の割合がこの図ですけども
「収入はない」人が回答しちゃってます。
「収入のない」「単身世帯」ってどういうことなんでしょう?
単身世帯ですから、実家に寄生しているニートではなさそうです。
持ち家で自給自足?どうやって生きてるか謎ですね。
まあ収入ないなら貯蓄もないだろって感じですし、ちょっとサンプリングに問題ありだとは思います。
感想
まだ社会をあまり知らない若造の感想ですが、「やばいな」って思いました(小並感)
貧富の差がどんどん拡大している感じ。
こういうニュースもありましたし、日本に限ったことではないのでしょう。
少なくとも私が生きてるうちは、この流れが変わることはないと思っています。
全く残念な世の中だ。